石器接合パズルに挑戦を

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当館展示室に石器接合パズルのコーナーがあります。
ここに並んでいるものは国指定重要文化財の複製品で、実物をデジタルスキャナーで取り込み、3Dプリンターで本物そっくりに複製したものです。

2点あるうちの一つで、こちらはメノウ製の尖頭器(石ヤリ)です。
1983年の発掘調査時、このように7つに折れた状態で出土しました。

接合するとこうなります。
ピリカの旧石器人は、形のできあがった石器をなぜここまでバラバラにしたのでしょうか?

触ってみるとわかりますが、結構な厚さがあり、しかもメノウというたいへん硬い石材です。
それをここまで分割する意図は何だったのか、改めて考えさせられます。
なお、折れ面の内部には強力な磁石が埋め込んであるため、接合しやすくなっています。

重要文化財展示室には実物が展示されていますので、じっくり観察してほしいですね。
次のブログにくわしい解説記事が掲載されています。興味のある方はぜひご覧ください。
「ピリカ遺跡の美しい石器」
https://dounan.exblog.jp/29181500/